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人材確保が急務の周麻酔期看護師とは?概要を解説

周麻酔期看護師という職種がある。手術室看護師の仕事の一つで、麻酔前・麻酔中・麻酔後のすべての期間に置いてケアやキュアを行う看護師だ。とくに、術中はマルチタスクとなる麻酔科医の業務を指示のもとでシェアする立場となり、麻酔科医の協働で医療の質が向上することを目指して創設されたものだ。

これまでも、手術室看護師が麻酔科医の指示の元で作業は行われて来た。しかし、麻酔科医の業務自体を専門的に補助できる看護師はおらず、麻酔医の人材不足にもつながった。高度先進医療が確立し、これまで以上に麻酔科医の人材確保が急務となる。

しかし、それ以上に麻酔科医が手術中に行う業務量が増えており、その現状に応えるべく高度医療技術者としての周麻酔期看護師養成が急務となったのだ。

高度医療技術者として周麻酔期看護師になるには、養成機関となる大学院で修士課程を終了することが求められる。看護系大学で6年間の学びが最短だが、大学院によっては入学に際し実務経験を問われることもある。資格取得までには大きな回り道になるケースも否めないが、手術室看護師のエキスパートを目指すならば取得の検討を視野にいれるとよいだろう。

また、日本麻酔科学会では、看護師が特定行為を行うためのパッケージ研修を行っている。修士課程を修了した高度医療技術者としてではなく、手術室看護師として働く看護師としてのスキルアップを目指す場合は研修制度を利用することもよいだろう。